アンコール遺跡

私の職歴⑫ ~カンボジアでの転機~

日本人との出会い


カンボジアに来て1年。
シェムリアップ初の信号機が設置。
当日、私も見に行きましたが、その信号機に黒山の人だかり。
初めてのガソリンスタンド、カルテックスにスターマートがオープン。
日本のコンビニの様なもので、これで生活は激変しました。
チョコレートがいつでも食べれるようになり、
$1-のホットドックが食べれるようになりました。

ホテルもどんどん建設され、
ロイヤル・アンコールホテルがオープン。
そこに日本人がゼネラル・マネージャーとしてくるとの事。
オープンセレモニーでその日本人GMとご挨拶。

会社の斜め前に位置しているので、
レストランでは、毎回チャーハンか、焼きそばですが、
なかなか美味しく、昼食に一人で行くようになりました。

ある日、一人で食べていると、
その方が、「何をしてるんですか。食べるなら声をかけて下さいよ!」。
すぐに打ち解け、毎日、昼食をご一緒するようになりました。

上倉さん。
卒業後、タイのランドオペレーターに勤務。
その後、カンボジア・プノンペンのホテル、ロイヤル・プノンペンを経て、
ロイヤル・アンコールホテルのGMに。
私より、4歳年上で、海外勤務17年。

仕事抜きに、お会いするようになり、何でも話せる友人になりました。

転機


ある日、日本の本部長(のち社長)から直接連絡があり、
「ニック」は何者だ。と、唐突に聞かれました。
悪い噂が出ており、私がその店をガイドに強制して、売春斡旋し、
荒稼ぎし、独り占めしているということ。
「当社は、売春斡旋はしていない。するなら辞めてもらう。」
しれに対し、私はかなり怒って反論したことを覚えてます。

ガイドが、カンボジアスタッフに言い、それを日本へ苦情として報告。
その他、脅迫は相変わらず続いており、
それ以外にもトラブルは多々ありました。
まだ根に持ったスタッフ、元スタッフが動き回ってました。

すぐに辞めようと思いました。
クレームをなくし、(この頃クレームはほとんどなし)
お客さんに喜んでいただければ、ガイドの収入も増える道筋、
朝から、夜中まで、命を狙われながら、給料以外$1-も貰わず、
何をやっているのだろうと、情けなくなりました。
それに本社の日本人から言われたことが、決定的でした。

ベトナム社の日本人にとことんついて行こう。

その他にも、いろいろありましたが、今、楽になったのは、上倉さんの存在。
いろいろとお話しし、聞いていただきました。

ある日、上倉さんが、ホテルを辞めて、私の会社へ入ることはできないかとの相談。
オーナーとの絡みであまりうまくいってないとの事。
せっかく頑張ってGMまで上り詰めたのに、もったいない。考え直して下さい。

上倉さんが言うには、
上倉さんが、中の仕事を全て行い、
私が、外の仕事(お客さんのフォロー、オプショナルツアー)を行う。
オプショナルツアーの何パーセントを歩合にしましょう。
クレームを出すどころか、お客さんに満足していただき、
お客さんを増やしましょう。
そうすれば我々の給料も増えます。

二人でやるにあたって、絶対にトラブルがあります。
それは、徹底的に話し合いましょう。
どんな事でも話し合い、解決できます。

分かりました。
私も辞めようと思っていたので、上倉さんは1年と言ったのですが、
半年の約束でやることになりました。

三浦社長に相談。「OK!!」
他の人にはそんな対応とらなく、きついので有名です。
私が相談すると、いつも三浦社長は「OK!!」と言ってくれます。
本当にありがたく感謝しておりました。

上倉さんは、ホテルを退社し、
ホテルから私の家の真横の部屋に引っ越しました。

二人で頑張りましょう!!

シェムリアップ