北欧発祥のラグジュアリークルーズ バイキング
桜の時期には外国船が多数日本に寄港します。
日本寄港はかなりの人気で、稼働率に合わせてクルーズ代金も高額になる傾向にあります。
それだけ日本という国は世界から注目されているといってもいい程。
この春も多数の外国客船が日本に寄港しました。
設備、サービス、クルーのレベル、料理、乗客層、そして何よりクルーズ代金。
ラグジュアリーでは満足度が高いのですが、比例して高額になります。
私の個人的な感想として、オーシャニア・クルーズがダントツに私の好み。
数あるクルーズで一番おすすめしています。
そのオーシャニアに並ぶクルーズがありました。
バイキング・クルーズ。
バイキングは主にヨーロッパリバークルーズがメイン。
年々客船を増やしており、ライン、ドナウ川では、
毎日のようにそれも複数の客船を出航しており、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いです。
1997年ノルウェー人の実業家が設立。
あっという間にリバー81隻、探検船3隻、オーシャン12隻にまでになり、
さらに増え続けています。2015年からオーシャン(海)クルーズを手掛けました。
我社では以前よりバイキングは、リバークルーズを取り扱っていましたが、
オーシャンクルーズはシップデータを見る限り、良い船とは分かりますが、
リバークルーズのイメージが強く、オーシャンは実際に見ないと分からなかったので、
積極的におすすめしていませんでした。
バイキング初めての日本寄港。
船内見学の機会をいただきました。
北欧発祥のバイキングは、実際にどうなのか。おすすめできる客船なのか。徹底解説します。
クルーズ会社 | バイキング |
船 名 | バイキング・オリオン |
シップデータ | 総トン数:48,000トン 全長:227m 全幅:29m 船客定員:930名 全客室数:465室 就航年:2017年 |
バイキング・オリオンの船内へ
大きさは48,000トン。ちょうどよい大きさの中型船。
これ以上大きくなれば乗客数も増えるので、ゆったりと落ち着いた雰囲気に影響がでます。
船内は写真で見るより、明るい色を使い、天井が高く感じます。
床は極力、絨毯を利用せずにタイルを利用。船内を歩くのに楽なのです。
そしてデザインがスタイリッシュで素晴らしい。
これが船の中!?閉塞感は全く感じません。
アトリウムは3層吹き抜けで、正面にLEDパネルが設置しており、
時間ごとに風景などの画像が変わります。
アトリウムではセンスの良い静かなBGMが流れ、
読書をしている方や、ジグソーパズルを楽しんでいる方も。
ゆったりとした時間が流れています。
北欧スカンジナビアの客船だけあって、北欧スタイルを取り入れています。
バイキング・ヘリテージ…バイキング・クルーズの歴史にまつわる常設展示があります。
船内ショップ、免税店では北欧柄のセーターなども販売。
船内いたるところに絵画が展示しており、絵画の横にヘッドホンマークがあります。
キャビン(客室に)ヘッドホンが準備されていて、その絵画の解説を聞くことができ、
日本発着クルーズでは、日本語の解説を予定しています。
ノルウェーを代表する画家 ムンク。
ムンク作品の常設展示もあるとの事ですが、「叫び」しか知らないので、
ムンク作品がどこにあるのか分かりませんでした。
階段の壁にはノルディックパターン(北欧柄)のタペストリー。
一つ一つ違うので、思わず足を止めてしまいます。
レストランでのお食事時は、アルコールを含むお飲み物が含まれています。
バー、ラウンジでは別途有料になります。
たくさん飲む方と全く飲まない方の不公平感をなくす意味があるとの事。
1日$25でバー、ラウンジで好きなだけ飲めるパッケージもあります。
ソラリウム 全天候型の開閉式のメインプール。
ウィンターガーデンでは、毎日16:00から生演奏とアフタヌーンティーをお楽しみいただけます。
メインプール以外にも後方にジャグジー、インフィニティプール。
シアターは350席。毎晩のショーは基本2回公演ですので、
食事が早くても遅くても、ショーを鑑賞いただけます。
バイキングでは、船内での喫煙がダメとの事で、
私を含めて喫煙家の方は縁がないと思っていました。
そんな方の為に、1か所だけデッキ8にスモーキングエリアを用意しています。
これで怖いものは何もありません!
気になるバイキングの食事
ここまで船内を見てきて、私はこの船に惚れこみました。
ただクルーズでは食事が重要。
10年程前、ノルウェーフィヨルドクルーズに乗船したことがありますが、
ノルウェーは物価が高く、コーヒー1杯でも1,500円以上もして、
寄港地では食事を取りませんでした。
ノルウェーの食事。バイキングの食事はどんなものなのか。
バイキング オーシャンクルーズは、全11隻同型船。
多少のデザインの違いはあると思いますが、基本同じ造り。
レストランはメインレストラン「ザ・レストラン」はフリーシーティング。
いつでも好きな時に行くことできます。
かなり広くスペースがあるので、混みあう心配はありません。
2人テーブルもふんだんに用意されています。
ビュッフェレストラン「ワールド・カフェ」こちらもかなりのスペースがあります。
料理は綺麗で、見るからに手間をかけているのが分かります。
ビュッフェの一角で、さらに食欲を掻き立てる匂いが。
嬉しいことにアジアンコーナーもありました。
中華、タイ、ベトナム料理などが用意されています。
他にも「プール・グリル」があり、ハンバーガーなどカジュアルにいただく事ができます。
「マンセンズ」創立者の母の名にちなんで名付けたレストラン。
ノルウェーの伝統料理など名物はワッフル。
スペシャリティレストランは、クルーズ代金に含まれています。
「マンフレディース」は、イタリアンレストラン。
スペシャリティレストラン「ザ・シェフズ・テーブル」で食事をいただきました。
オリジナルのコース料理とソムリエ厳選のヴィンテージワイン。
料理をオーダーし、ソムリエが料理に合うワインをセレクトします。
料理の一品一品ごとにワインが変わり、詳しいワインの説明。
私は全くワインに詳しくはないのですが、料理に合うワインというのを初めて理解しました。
料理は盛り付けが綺麗で、一品一品手間をかけているのが分かります。
サービスはウェイターがテーブルごとに複数担当して、
料理、飲み物の進み具合をさりげなく見ています。
肝心の味は、どれも美味しいのです。
こんな美味しいフォアグラは初めてですし、
写真以外にも魚料理でオヒョウのバターポーチをいただきました。
海外で美味しい魚料理は、オーシャニアの銀鱈の西京焼き以外、食べたことがありません。
西京焼きは和食なので比べる対象外ですが。
大体がサーモンでパサパサしていて臭みもあります。
バイキングの魚料理オヒョウが出てきた時、かなり大きなサイズで大味なのだろうと、
全く期待しませんでした。
いただいてビックリ。
しっとりとした焼き加減。サフランソースも美味しくペロッと平らげ、
初めて海外の魚料理で美味しいと思いました。
バイキングの料理はレベルが高く美味しいのです。
本場 北欧のサウナを体験
ノルウェースタイルのサウナ。本場のサウナを体験したい。
「ザ・ノルディック・スパ/サウナ」で存分に体験できます。
重厚感あふれる雰囲気のサウナは、男女別にロッカールーム、ドライサウナが分かれます。
ロッカーにはバスローブ、ふかふかタオル、スリッパを用意。
私は海外ホテル、クルーズではサウナ付きを選びます。
一番の楽しみなのです。
サウナにもいろいろとあり、雰囲気が良くない、人が多い、温度が低いなど、
一口にサウナといっても満足度が全然違います。
サウナの満足度。それはホテルでもクルーズでも代金と比例します。
バイキングのサウナは言うまでもなく期待通りです。
サウナの醍醐味は、限界まで入った後、キンキンに冷えた水風呂。
これも温度が重要で15~18℃が最適な温度。
ずっと入っていると、体の表面に膜がはり、冷たさを感じなくなります。
その後、呼吸がすっと一本通ったような感じに。
さらにそれを越えたら、頭が真っ白になり無我の境地へ。
これはある程度冷たい温度の水風呂ではないと体験できません。
海外でサウナでの水風呂は初めて。
海外でのサウナは、プールがあっても、温度が生ぬるかったり、サウナからの距離があったり。
本物のサウナの喜びは味わえません。
それがバイキングでは、サウナの真横にキンキンに冷えた水風呂があるのです!
スパの男女共有エリアへ。
スパプールを取り囲み、リラックスチェア、ホットスト―ンチェア。
そしてミストサウナ、アイスルーム。
こちらのスパエリアへは追加料金なしで入ることができます。
バイキングを実際に乗船して
事前にシップデータ、クルーズ代金をみれば、代金に対して満足度は大体の所は分かります。
しかし、乗客層、料理、クルーのサービスレベル、実際の雰囲気などは、
実際に乗らないと分かりません。
これまで、いろいろなクルーズ客船を乗らせていただきましたが、このバイキングは感動しました。
高級ラグジュアリーの方が良いに決まっていますが、対価は比例します。
バイキングはラグジュアリーの部類ですが、そこまで高額ではありません。
船内の雰囲気、料理のレベル、クルーのレベル、そして大事な乗客層。
どれをとっても期待以上。
バイキングのこの満足度、コストパフォーマンスの高さは、
私が一押しするオーシャニア・クルーズに匹敵します。
バイキング・エデン 日本発着クルーズ