南極からのお便り

お客様から南極よりお便りをいただきました。

2023年 1/12 羽田空港からご出発。南極へ。

私はその前日、ベトナムから朝便到着。
何かあった場合、すぐに対処できるように前日の朝に帰国する行程を組んでいました。

深夜便でハノイ00:40発。
周りにはベトナム人団体観光客に見事に囲まれました。

皆さん、目印にツアーの白い帽子をかぶり、20~30代の若い方が大半。
初めて飛行に乗るような方ばかりで、嬉しくて嬉しくてしょうがない様子。
聞いたら、4泊で日本を観光するのだそうだ。

ベトナムは経済力がつき、団体ですが普通に海外旅行するようになったのです。
そして日本を選んでいただいた。
嬉しい限りで、存分に日本を満喫してくださいという思いです。

しかし、初めての飛行機で深夜にも関わらず絶好調。
嬉しくてしょうがないので、何でも気になるのです。

隣座席の男性は、スーツケースを膝の上に置き抱いたまま。
上の収納棚に入れたらいいですよ。と、そんな調子です。

私は通路側に座っていたのですが、手を1cmでも動かそうものなら、
両隣りの4名、斜め前後の合計8名が一斉に私を見ます。
景色を見ようと首を数センチ動かしても、8人が一斉に私を見ます。
それもずっと顔を見続けるのです。

機内飲物サービスが来ました。
斜め前の男性は、ビールを注文。
周りの方に「俺はビールをたのんだぞ!」と自慢げに勝ち誇っています。
隣の方は、「ペプシ!」と注文。
私に「これはうまいから、お前もこれを頼め!」

おつまみのピーナッツ配られ、私が食べ終えると、隣の方が、「これも食べろ!」
と自分の分を私の差し出してくれます。
「いいよ、食べて」と、言っても引き下がりません。
5回程、やり取りをした後、ありがたくいただきました。
そんな調子なので、私も楽しくて殆ど眠れませんでした。

1/11 06:40 関西空港到着。
ベトナム人団体と別れを告げ、日本帰国。

帰宅後、相当疲れていたのか16:00には床につきました。
まさか朝まで寝れないだろうと、目覚ましはセットせずに気を失うように寝ていました。

明日1/12、大事なお客様が南極にご出発される日。
それまでに起きてスタンバイしておこう。

携帯バイブがなったような感じで目を覚ましました。
時間は1/12の朝7時過ぎ、約12時間寝ていたことになります。これまでの最高新記録。

携帯電話を見たら、2回不在着信。
南極に行かれるお客様からの着信。
焦りました。
何かあったのではないか!

寝ぼけながら、すぐにお客様へ電話すると、
空港カウンターでチェックインしている最中で、
チェックインカウンター係の方が、チリへの必要書類がないので搭乗できない。

まさか!
電話を係に代っていただいて、
何度も確認し、昨年の春には登録が撤廃になっているはずなのに、最近また復活したのですか!?
それを係員にいったら、「そうですか。こちらが古い資料なんですね。」
一言でチェックインできました。
係員も各国の入国状況を把握できる訳がない。
ましてや、コロナで地球の裏側のチリに行く人がなかなかいなかったのだと思います。
寝ぼけながら何が起こったのか分からず呆然となりました。
それから数時間はご連絡がないので、無事に出発されたのだろうと一安心。

南極へは、羽田~ロンドン(約12時間50分)、
ロンドン~マドリッド(約2時間30分)を経由し、
マドリッド~チリ・サンティアゴ(約14時間30分)へ。
所要約32時間超え。

クルーズ前にチリの首都サンティアゴ、ビーニャ・デル・マルに4泊。
そしてチャーター便でサンティアゴ~プエルトウィリアムズ(約5時間)

チリ・プエルトウィリアムズからクルーズで南極半島上陸。
シルバーシークルーズ シルバー・ウィンド12泊。

クルーズでプエルトウィリアムズに帰港し、チャーター便でサンティアゴ。
サンティアゴ2泊した後、帰国の途へ。

コロナ後、久しぶりの仕事。
うまくいきますように。と、願うばかりでした。

お客様からサンティアゴに無事到着、ホテルチェックインのご連絡。
そして、「ピーニャデルマル パライソより 只今 順調に旅を続けています♪」
との写真をいただきました。

南極からのお便り
「今日は南極でのツアー最終日です。
 明日からはドレーク海峡を渡る航海に入ります。
 今まで防寒ブーツが短くてゾディアック降りる時海の中に降り浸水したくらいで、
 後は問題無く今のところ進んでいます。
 食事も美味しく一流ホテル並みの船内生活で快適です。
 後少し帰るまで気を緩めずに旅行します。」

スケッチをお送りいただきました。

コロナ禍の3年間、感謝の気持ちを完全に忘れておりました。
本当にありがたいです。
本当に本当に感謝いたします。