感謝。そして再出発の決意

支えられて生きている ~その後~
昨年2月このブログに「支えられて生きている」を書きました。

2020年2月から始まったコロナ禍。
仕事が全てキャンセルになり、
その仕事を得る為にやってきた約2年間が無になってしまいました。

毎日キャンセルの連絡。返金手続き。
お客さんによっては、毎日のように「どうなっているんだ!」との連絡。
まだ運航中止が決定してないので、キャンセル補償はでておりません。
今キャンセルする場合、キャンセル料がかかります。
運行中止が決定したら、すぐにご連絡します。
次の日、同じ人から「どうなっているんだ!」

人と会うのが嫌になり、話すのが嫌になり、電話が鳴るのが怖くなりました。
そのうち、自己否定をするようになりました。

「今までやってきたことは何だったんだ。
そもそも旅行会社なんて世の中に何の役にも立ってなく、
なくても何も変わらないんじゃないか。」

特別定額給付金一人一律10万円の給付が決まった時、
お客さんがご来社いただきました。
「今一番必要なところに渡したい」と妻に相談したら、
「それはいい。私の分も」と、お二人分の20万円をお持ちいただきました。

ありがたくお気持ちだけで十分ですと、丁重に何回もお断りしたのですが、
絶対に引き下がらないので、お預かりしました。

再出発の決意
あれから2年半の月日が流れました。

次の年の夏には、お返しに行こうと決めて、素麺も用意していましたが、
今年も行かずに2年分の2つの素麺が家に残ったままです。

その大事なお金は手をつけておりませんでした。
状況は変わらず、最後のお守りとして大事にとっていました。
一日に一回は、そのことを考えていました。

今月10/11から約2年半ぶりに開国。
問い合わせも増えてきました。
ここでお返ししないと、いつまでたってもお返しできない。

あの時以来、手紙を2回出しただけで、電話もしておりません。
先週、図々しくもお伺いしたい旨のメールをしたら、ご夕食の招待を受けました。

初めてご自宅へお伺いして、ご馳走になりました。

こんなものがでてきたと、少し古びれた冊子。
「1994年 9月26日(月)~10月2日(日)沖縄諸島6泊7日の旅」

私が作った28年前のお二人のハネムーンの冊子。
その中の行程表には、いろいろとメモ書きが書き記されていました。

懐かしさ、大事に冊子とっていた頂いた事。
今までやってきたことが報われました。

泡盛をいただいたせいもあり、涙が溢れだし止まらなく、
ご迷惑をおかけしました。

そのハネムーン以来、沖縄の虜になり、
毎年夏に沖縄に行き、全島制覇しております。

何十年後でもいいと仰っていましたが、ありがたくお返しすることができました。

本当にすごい人に出会い感謝いたします。
支えられて生きております。

支えられて生きている