23年振りの飛び込み営業

私が旅行業に入ったのは、20歳の時。
旅行の専門学校を卒業し、旅行会社に就職しました。

入社して上司の仕事ばかりやらされて、(それが当たり前ですが)
1年間、それに嫌気をさして、一旦退社し、
完全歩合制の形をとりました。

月・水・金曜日を、お客様の会社で、
土木の仕事をして、終わったら旅行の仕事。
それ以外は、飛び込み営業。
週末は、会社の仕事の添乗アルバイト。

3万円の中古のバイクを購入し、真冬の寒い中を飛び込み営業。
誰にも営業というものを教わって無かったので、
ヘルメットを片手にそのまま、手当たり次第、会社へ訪問。
寒い日は、ジャンバーを着たまんま訪問してました。
今から考えると本当に無謀で、失礼極まりないです。

完全歩合1年目の旅行業の収入は、86万円。
生活費は、力仕事、週末の添乗バイトで補ってました。
そんな状況なので、缶ジュースを買うのもためらってました。

その日は、寒風吹きすさぶ一段と寒い日。
大阪空港周辺が町工場が多く、かなりの軒数を飛び込み営業し、
いくら頑張っても、何も当たりがありません。
日も暮れ真っ暗になって、
寒さで手もかじかんで、我慢できずに自動販売機前で、
ホットコーヒーを買おうかと迷ってました。

自分へのご褒美で、かけがえない100円を挿入。
あったかいホットコーヒーのボタンを押したら、
ギンギンに冷えたラムネが出てきました。
その場で飲んだら、気を失いそうだったので、家に帰って美味しくいただきました。

あの頃のハングリーに負けたくなく、
今日、約23年振りに飛び込み営業にでかけました。

会社を出る前に、資料を念入りに作り、いざ出発。
元気よく、「行ってきます!!」

歩いて、飛び込み営業。
3軒程まわり、左足がつって、治らなく歩けなくなり、今日は帰ってきました。
ものの約10分で撃沈。